【2020年度】既存住宅のリフォーム・増改築 減税制度一覧

住宅リフォーム  減税制度 住宅リフォームの基礎知識

既存住宅の改修・リフォームに際して、利用できる減税制度を紹介します。

♠ 融資制度・補助金制度の詳細についてはこちらの記事をご参照ください。

【2020年度】リフォーム・増改築への補助金・融資制度一覧
2020年度の各種補助金制度、融資制度につき、一覧表にまとめています。 新型コロナウイルス 感染症対応による公募期間・申請期間の変更もあり、情報をアップデートしましたので、ご利用ください。 住宅リフォームに対する補助金・融資制度一覧...
スポンサーリンク

所得税と固定資産税について

リフォームの種類は、耐震性能強化・バリアフリー住宅対応・住宅の省エネ性能改善・長期優良住宅化・3世代同居対応などに分類できます。上述の5種類の減税制度毎に、分かりやすくまとめてみました。制度期間は、令和3年12月31日までとなっています。

所得税とは?固定資産税とは?

所得税とは1月1日から12月31日までの1年間に生じた個人所得に課される国税。1.投資型減税、2.ローン型減税、3.住宅ローン減税という3種類の減税制度があります。

固定資産税とは:保有する土地や建物などの固定資産に対し、1月1日時点の評価額に応じ課される地方税。適用要件を満たすリフォームを行った場合、市区町村等に申告手続きを行うと当該家屋に係る固定資産税の減額を受けられます。

所得税控除額(投資型減税・ローン型減税)と固定資産税減額

リフォームローンの利用有無にかかわらず利用可能です。

リフォームの種類 所得税(投資型)
最大控除額
所得税(ローン型)
最大控除額
住宅ローン減税 固定資産税の減額
控除期間 1年 改修工事を完了した日の属する年分 改修後、居住を開始した年から5年(償還期限5年以上のリフォームローン) 改修後、居住を開始した年から10(償還期限10年以上のリフォームローン)
耐震性能強化 25万円 対象外 400万円(40万円/年 × 10年間) 1/2 を軽減
バリアフリー住宅対応 20万円 62.5万円(12.5万円/年 x 5年間 400万円(40万円/年 × 10年間) 1/3 を軽減
住宅の省エネ性能改善 ・25万円
・35万円(太陽光発電設備設置工事も実施)
62.5万円(12.5万円/年 x 5年間 400万円(40万円/年 × 10年間) 1/3 を軽減
同居対応リフォーム 25万円 62.5万円(12.5万円/年 x 5年間 400万円(40万円/年 × 10年間) 減税対象外
長期優良住宅化リフォーム 25万円(耐震または省エネ +耐久性)
50万円(耐震+省エネ+耐久性向上の場合)
62.5万円(12.5万円/年 x 5年間 400万円(40万円/年 × 10年間) 2/3 を軽減

出典:住宅リフォーム推進協議会

耐震性能強化のためのリフォーム

住宅の耐震に関するリフォーム。現行の耐震基準に適合する改修工事を行い、一定の要件を満たす場合、所得税の控除・固定資産税の減額措置を受けられます。

改修工事の内容:現行の耐震基準に適合する改修工事

バリアフリー住宅対応のリフォーム

高齢者や障がい者をはじめ家族全員が安全に暮らしていくためのリフォーム。一定の要件を満たした改修工事を行う場合、所得税の控除・固定資産税の減額措置が受けられます。

改修工事の内容
❶通路等の拡幅 ❷階段の勾配の緩和 ❸浴室改良 ❹便所改良 ❺手すりの取付け
❻段差の解消  ❼出入口の戸の改良 ❽滑りにくい床材料への取替え

住宅の省エネ性能を上げるためのリフォーム

改修工事の内容
❶全ての居室の全ての窓の断熱工事
❷床の断熱工事/天井の断熱工事/壁の断熱工事
太陽光発電設備設置工事
❹高効率空調機設置工事/高効率給湯器設置工事/太陽熱利用システム設置工事

同居対応リフォーム

親、子、孫の世代間での助け合いがしやすい住宅環境を整備する三世代同居のためのリフォームです。

改修工事の内容
❶調理室の増設※1
❷浴室の増設※2
❸便所の増設
❹玄関の増設

※1 ミニキッチンでも可。ただし改修工事後の住宅にミニキッチン以外の調理室がある場合に限る。ミニキッチンとは、台所流し、コンロ台その他調理のために必要な器具または設備が一体として組み込まれた既製の小型ユニット(間口1,500㎜以下のもの)。
※2 浴槽がないシャワー専用の浴室でも可。ただし改修工事後の住宅に浴槽を有する浴室がある場合に限る。

長期優良住宅化リフォーム

住宅の耐久性を向上させるリフォームです。

改修工事の内容
1.小屋裏の換気性を高める工事 2.小屋裏の状態を確認するための点検口を天井等に取り付ける工事   3.外壁を通気構造等とする工事 4.浴室または脱衣室の防水性を高める工事
5.土台の防腐または防蟻のために行う工事 6.外壁の軸組等に防腐処理または防蟻処理をする工事   7.床下の防湿性を高める工事    8.床下の状態を確認するための点検口を床に取り付ける工事  9.雨どいを軒または外壁に取り付ける工事 10.地盤の防蟻のために行う工事
11. 給水管、給湯管または排水管の維持管理または更新の容易性を高める工事

[対象となる住宅の種別]木造:1〜11    鉄骨造: 1.2.7.8.11 のみ   鉄筋コンクリート造等:11 のみ

所得税控除:住宅ローン減税

所得税控除住宅ローン減税は、償還期間が10年以上のリフォームローン等を利用、一定要件を満たす増改築等工事を行う際、対象改修工事費用相当分の年末ローン残高の1%が所得税から控除される制度。

消費税の適用 控除対象借入限度額 控除率 控除期間 最大控除額 住民税からの 控除上限額※1
消費税10%  4,000万円 1% 13年間 (注)
10年間
400万円  13.65万円/年
(前年課税所得×7%)
上記以外※2 2,000万円 1% 10年間 200万円 9.75万円/年
(前年課税所得×5%)

(注)消費税率引き上げに係る対策:令和元年10月1日~令和2年12月31日の間に居住を開始した場合、控除期間が13年間となる。適用の11年目~ 13年目までの各年の控除限度額は以下いずれか小さい額。①年末ローン残高(上限4,000万円)の1% ②増改築等工事費用の額(上限4,000万円)の2/3%
※1 住宅ローンの控除額が所得税から控除しきれない場合は、その差額が翌年度の個人住民税から控除されます。
※2 消費税の経過措置により5%が適用される場合や、消費税が非課税(個人間売買による既存住宅の取得)の場合。

住宅ローン減税の対象となる住宅

対象となる住宅は、住宅の新築、取得又は増改築等(以下「住宅の取得等」といいます。)をするためのもので、かつ、住宅の取得等のために直接必要な借入金等であること。<注文住宅・建売・分譲マンション>

償還期間が10年以上の割賦償還の方法により返済されるもの又は割賦払の期間が10年以上の割賦払の方法により支払われるものであること。

住宅の新築や取得とともにその住宅の敷地を取得した場合。増改築等をした場合(住宅借入金等特別控除の適用要件を満たすものに限る)

中古住宅の取得は、以下に限定:次に掲げる者を当事者とする中古住宅の取得又はその住宅と一括して取得したその住宅の敷地の取得に係る債務の承継に関する契約に基づく債務。

イ 独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社又は日本勤労者住宅協会
ロ 厚生年金保険又は国民年金の被保険者等に住宅を分譲する一定の法人等(独立行政法人福祉医療機構からの分譲貸付けの資金に係るものに限ります。

参考:国税庁ホームページ 住宅借入金等特別控除の対象となる住宅ローン等

住宅借入金等特別控除の適用要件
  1. 自ら所有し、居住する住宅であること
  2. 改修工事後の床面積が50㎡以上であること
  3. 床面積の1/2以上が居住用であること(併用住宅の場合)
  4. その年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  5. 改修工事完了後6ヶ月以内に入居すること

贈与税の非課税措置について

贈与税とは

贈与税とは:個人が受けた現金などの贈与に応じて課される国税。満20歳以上(贈与を受けた年の1月
1日時点)の個人が、親や祖父母などから住宅取得資金(新築もしくは、取得または増改築等のための金銭)を贈与により受けた場合、一定金額までの贈与につき贈与税が非課税となります。

申告期間は、贈与を受けた年の翌年3月15日までとなっているので、ご注意ください。制度期間 令和3年12月31日まで。

贈与税の非課税額

契約年 質の高い住宅※1 左記以外の一般住宅
平成31年 4 月~令和 2 年 3 月 3,000万円 2,500万円
令和2年 4 月~令和 3 年 3月 1,500万円 1,000万円
令和3年 4 月~令和 4 年 3月 1,200万円 700万円

※1 質の高い住宅の基準に適合させるための修繕または模様替(非課税枠の500万円加算の対象)
① 断熱等性能等級4または一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
② 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物の住宅
③ バリアフリー性の高い住宅:高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上の住宅

 

登録免許税の特例措置

登録免許税とは、登記等に課される国税。

宅地建物取引業者により、一定の質の向上を図るため特定の増改築等工事が行われた既存住宅を、個人が取得・居住し、取得後1年以内に登記を受けた場合、家屋の所有権の移転登記に係る登録免許税の税率が0.1%(一般住宅特例0.3%,本則2%)となります。制度期間は令和2年3月31日までです。

不動産取得税の軽減措置

不動産取得税とは

不動産取得税とは、不動産の取得に対して課される地方税。既存住宅の取得にあわせ、適用要件を満た
すリフォームを行った場合、不動産取得税の軽減措置が受けられます。

個人の既存住宅取得に係る不動産取得税の軽減

耐震基準不適合の既存住宅を取得して、耐震改修工事を行った場合の不動産取得税の軽減。制度期限なし。

要件

  • 個人の取得
  • 昭和57年1月1日以前から存在する住宅
  • 床面積が50㎡以上240㎡以下
  • 取得後6 ヶ月以内に以下の①~③が行われること
    ①取得した既存住宅について耐震改修工事を行う
    ②改修工事後、当該住宅が耐震基準に適合していることが耐震基準適合証明書等で証明されている
    ③改修工事後、取得者が当該住宅に居住する

控除額

築年月日 控除額
昭和56年7月1日~昭和56年12月31日 420万円
昭和51年1月1日~昭和56年 6 月30日 350万円
昭和48年1月1日~昭和50年12月31日 230万円
昭和39年1月1日~昭和47年12月31日 150万円
昭和29年7月1日~昭和38年12月31日 100万円

税額計算式

税額 =(住宅の固定資産評価額 − 控除額)× 税率(3%)

買取再販に係る不動産取得税の軽減

宅地建物取引業者が、既存住宅を買い取り、住宅性能の一定の向上を図るための改修工事を行った後、個人の自己居住用住宅として譲渡する場合。宅地建物取引業者による住宅の取得に課される不動産取得税が減額されます。制度期間は令和3年3月31日まで。

まとめ

まずは、リフォームを行う前の打ち合わせ段階で、どの減税制度が利用できるか。リフォーム業者に確認する必要があります。その上で、減税制度を利用するための手続きフローをしっかり確認したいものです。

  1. スケジュールの確認:減税制度利用対象となる期間があります。
  2. 利用可能な減税制度の申告先(税務署、市区町村等)と提出書類を確認しましょう。

減税制度の詳細については、以下をご参照ください。

住宅リフォームの税制:手引き 本編・証明書記載例(一社 住宅リフォーム推進協議会)
住宅リフォームガイドブック (一社 住宅リフォーム推進協議会)
住宅:各税制の概要 (国土交通省)
住宅税制 (国土交通省)

 

タイトルとURLをコピーしました